【11月8日】JCCIM連邦予算案ウェビナーのご報告

【11月8日】JCCIM連邦予算案ウェビナーのご報告

11月8日(火)、メルボルン日本商工会議所はKPMGと共催で、在オーストラリア日本企業の皆様を対象に連邦予算案ウェビナーを開催いたしました。

当日のウェビナーでは、先日10月25日にオーストラリア政府によって発表された労働党新政権による2022-23年度に係る連邦予算案より、当該予算案・税制改正案が日系企業に与える影響に焦点を当て、分かりやすく日本語で解説していただきました。

まず、日系企業担当ナショナルリーダー黒葛原氏より、今回の予算案の概要及び特徴についてご説明いただきました。過去数年Covid-19パンデミックにより巨額の支出があったものの、過去にない失業率の低下による個人所得税増加、またパラメーターチェンジにより財政赤字は大幅に改善。主要な歳出としてチャイルドケアへの補助額増加、また高齢者向け介護サービスへの支出増加、歳入としてATOの租税回避タスクフォース及び個人所得税のコンプライアンスプログラムの延長による収入増加を見込んでいるとの事でした。また歳入の見直し、インフラ政策、気候変動及びエネルギー施策等今後の見通しについて詳しく解説いただき、さらにGDP、失業率、インフレ、CPI、賃金等を分析、今後の経済の予測についての説明もしていただきました。

その後、移転価格税務ディレクター楊氏より、過小資本税制及び無形資産に関する損金不算入についてご説明いただきました。まず、過少資本税制の3つのテストの変更点及びこの変更に対する詳細が不明瞭な部分について言及され、変更開始までの対処法や留意点等をお話しいただきました。次に、無形資産に関する損金不算入について、15%未満の税率や経済的実態を伴わないパテントボックス税制を有する国と地域が対象になること、またこの制度導入前に検討・対策すべき点等をご教示いただきました。

最後に、税務シニアマネージャー都丸氏より、ATOの租税回避タスクフォースの期間延長に加え、更なる資金拠出があることのご説明ならびに延長に対する影響、また既存の税務情報の一般開示制度に追加事項があること、電気自動車に対するFBT及び輸入関税の免税措置について注意点等もあわせ詳しくご説明いただきました。

KPMGの皆様の的確かつ分かりやすいご説明により、有意義な時間となりました。KPMGの皆様、またご参加くださいました皆様、どうもありがとうございました。

(Visited 121 times, 1 visits today)