この度メルボルン日本商工会議所の新年度会頭を拝命致しました豪州三井物産の山村で御座います。会頭就任に当たりご挨拶申し上げます。
まず初めに、会員の皆様を始め、日頃より商工会の活動を支えて下さっている全ての方々に、心より感謝申し上げます。歴史あるこの商工会の舵取りを担うことは、大変光栄であると同時に、責任の重さを深く感じております。
現在、世界はかつてないほどの変化の渦中にあります。地政学的な緊張、気候変動への対応、AIの急拡大など、私たちを取り巻くビジネス環境は日々変化しています。特に、インド太平洋地域における戦略的なバランスの変化は、オーストラリアと日本の両国にとって、経済・安全保障の両面で重要な意味を持っています。このような状況下で、両国の連携はますます重要性を増しています。日本とオーストラリアは、自由で開かれた経済圏を維持するためのパートナーとして、長年にわたり互いに補完し合う関係にあります。
ここメルボルンは、文化・経済の両面で活気に満ちた都市であり、資源、技術、教育、観光、そして文化交流など、多岐にわたる分野での協力において、我々商工会の果たすべき役割はますます重要になってきております。会員企業の活動を支援し、更なる発展を促すためのプラットフォームを提供することがひとつの使命です。情報交換の場としてのセミナーやネットワーキングイベント、政策提言、地域との連携強化など、会員企業の皆様の声に耳を傾け、開かれた商工会運営を目指し、安心して活動できる環境作りに努めてまいります。特に、デジタル化やエネルギートランジションへの対応、スタートアップや中小企業の支援、そして持続可能なビジネスの推進など、時代の変化に即した取り組みにも力を入れていこうと考えております。
今後もメルボルン日本商工会議所の活動を通して皆様と共に、日豪両国の経済連携の深化、そして両国の友好親善の強化・拡大につなげるべく、微力ながら全力で取り組んでいく所存で御座います。会員の皆様、関係機関の皆様のご支援とご協力を賜りながら、共に歩んでいけることを心より楽しみにしておりますので今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。