2012年5月に赴任しました。1年数ヶ月をメルボルンで過ごし、漸くこの国での1年のペース配分が理解できたところです。今まで北米(カナダ、アメリカ)に約13年、中近東(サウジアラビア)に3年の合計16年間の駐在経験があります。おそらく会社生活最後の駐在が、メルボルンになろうとは思いもよりませんでした。歴史の新しい国ではありますが、やはり英国の良き伝統が色濃く反映されていて、生活する上でも季節を通し適度な刺激があることで、人生を謳歌されているのがよく理解できます。
これから春に向かって、種々のガラパーティーが催され、町のあちこちにもブラックタイ着用の紳士も見かける季節となります。またメルボルンカップの季節となると、その前から女性人のドレス姿を見かけることとなり、オークスの日などは、貴婦人さながらの大きな帽子を着用されている方を見かけ、なかなか華やかな様相を呈します。折角の駐在ですので、我々夫婦もこれらの行事を精々楽しみたいと思っています。
私どもは、子供達2名が既に社会に巣立っており、今回が初めての二人だけの駐在です。
北米時代は子供達は現地校と土曜日の日本語補習校に通わせておりました。
昨年日本人学校の運営委員会副理事長を経験させて頂き、本年度は理事長を拝命致しました。美谷添校長の「自学自治」をスローガンに、一人の日本人として若者が着実に成長していく姿を目の当たりできたことは、喜びでありました。
プレップから中学生まで約50名が、一致団結し学業は勿論のこと、学校行事にそれこそ全力で取り組む姿は、ともすれば若者に対し、批判的になりがちな私を含む中高年層の意識が、いかにステレオタイプであるかということを気づかせてくれるのに十分でした。
この学校で小中学校を過ごした経験のある将来ある子供達は幸せです。
これからもこの日本人学校の運営に、協力していきたいと思っております。
ちょっと残念なのは、趣味のチェロ演奏をするのに適当なアマチュアの団体にまだ出会えていないことです。北米でもサウジでもいろんな団体で楽しんでいたのですが、メルボルンでは平日の夜練習が主流で、しかも比較的短期間で演奏本番を迎えるというパターンが通常かと思います。出張などと重なることも多く、練習に参加できる回数も限られることを思うと、入団する決断に中々踏み切れません。悩ましいところです。