理事紹介:高木有幸 商工会議所理事・日本人会文化広報部長 (富士通テンオーストラリア)

メルボルン日本商工会議所会員、日本人会会員の皆様、理事&日本人会文化広報部長を務めさせていただいております、富士通テンオーストラリアの高木でございます。

メルボルンに着任して1年1か月が経ちました。私にとっては12年前に6年間生活したベルギーに次ぐ海外駐在地であります。前回の欧州駐在と比較してメルボルンは、「本当に生活しやすい、素晴らしい街だな」とつくづく感じることが幾つかございます。

まずは生活面です。水質が良い(ここでは水道水がそのまま飲めます)、治安が良い(盗難、安全の不安が少ない)、表示が英語(ベルギーでは最低3か国語)、日本との時差が少ない、車が左側通行等々、上げればきりがないほどです。おかげで前回の駐在で経験した「置引盗難に会う」「毎週ペットボトルを山のように購入」「フランス語しか話せない人との沈黙の商談」「右側通行での逆走」等も今回はなく、数か月で生活を立ち上げ非常にリラックスしてメルボルン生活を楽しんでいます。

1年が経過して思うことは、「メルボルンは何とスポーツ・文化イベントが年間を通じて多く開催されている街なのだろう」ということです。全豪オープンテニス、メルボルンマラソン、F1グランプリ、プロゴルフイベント、AFLグランドファイナル、メルボルン競馬、モトGPなどです。1年目から「かたっぱしから観戦しよう」と決意し、おおよそのイベントをみることができましたが、こんなに近くでこれだけのイベントが開催されるのはメルボルンだけではないでしょうか?また日本人会文化広報部長ということで、日本語弁論大会予選会、日本映画祭、夏祭り、日本領事館主催のイベント、各種セミナー等日本ではあまり参加できないようなイベントにも多く参加させていただきました。非常に充実した日々を過ごした印象があります。

更に仕事を通じて感じたことは「オーストラリアにいるさまざまの人種の人の良さ、協力精神」です。ラグビーの盛んな当所には「One for All、All for One(みなは一人のために、一人はみなのために)」という言葉があることは皆さんもご存じだと思います。(もともとはドイツの保険学者の言葉で、他の意味もあるとのことですが)。私の会社にも20か国近くのオーストラリア以外の母国から来たいろいろな人種の人が働いています。会社イベントの持ち寄りバーベキューでは、ホテルバイキング以上の多国籍料理が楽しめます。こんなさまざまな国出身の人が働いていても、非常にチームワークはよく、良い意味で議論を交わしたり、お互いに応援したり、助け合ったりしています。まさに全員が前述のことばを実践しています。これには島国根性を持ち、また欧州駐在時代に人種の壁を経験した私には、感心させられる機会や、また反省させられる出来事がしばしばです。「日本人であることのDNAを感じるとともに人類みな兄弟的な考え」は、オーストラリアで初めて持つことができました。

皆さんも時々この国、この土地の良さを再認識することをすれば、心とくらしをより豊かに、このメルボルンを満喫できるきっかけになるのではないかと思います。同時にこの私が感じる「心地良さも諸先輩方のおかげ」と今日も感謝しながら、この地の暮らしを楽しんでおります。

商工会は昨年50周年を迎えました。我も非力ながら将来50年に向け新たな足跡を刻んでいけるように努力致します。今後ともよろしくお願い致します。

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