理事紹介: 清水真澄2011-12年度日本人学校理事長・商工会議所理事

朝から色とりどりの気球が風に乗り、遠くには船が見えメルボルンのゆったりした時間が流れます。未だに処分できない沢山のLPレコードと一緒に駐在しています。たまに針を盤の上におくとそのプチプチという雑音とともに自然な臨場感に心が慰められるように思います。

仕事では日本でプロジェクトを担当しそのまま海外へというパターンを繰り返し北米、豪州、台湾、タイそして今回で2度目の豪州とのべ5カ国目の駐在となりました。初めての駐在が一番印象が強いものです。北米では当時、系列などと批判され、JAPANバッシングのまっさかり。私のミッションも北米の部品調達を増やすということでその前線で大変な思いをしました。最後のぎりぎりまで現調部品を採用すべく皆で頑張っていた頃を思い出します。その為、赴任して一週間も経たずして家族をおいて出張。仕入先の工程調査や技術打ち合わせなどに奔走、ずいぶん家族に心細い思いをさせてしまったなと・・・今となり思います。その分私の家族はたくましくなりました。

お子さんを連れての駐在は何かにつけて心配なことがあると思います。数年後の日本での教育生活を考慮していかなければなりません。その為には親として、子供に対しても日本教育に対しても本気で接していかねばなりません。当時の米国には現地校しかなく通信教育は勿論のこと参考書で補充したのですがただ勉強というのは普段のなにげない学校生活の中で学ぶことが意外に多く、帰国してから子供たちはそのギャップに苦労したものです。

メルボルンは子供を育てるにはとてもよい環境だと思います。私はこの一年間メルボルン日本人学校の理事長をさせていただき卒業式と入学式にも参加させていただきました。妻からは自分の子供の式という名のつくものに出席したことなかったのに・・・と皮肉を言われましたが私も年齢を重ね余裕ができたのでしょう。遅ればせながら子供達のひたむきな活動に何とも心洗われた思いをさせていただきました。メルボルン日本人学校は日本と同じカリキュラムで授業ができ英語にも力を入れ英検まで修得し、また現地校との交流もしておられます。また少人数だからこそ先輩・後輩との交流の中でのリーダーシップも育成されています。基本を学んだ上、より幅広い視点で考えることができる能力を養うのには大変よい学校だと思います。昨今、日本や世界では将来に不安を覚えるようなニュースが多い中、将来のリーダーがこういった中で育っていると安心し、うれしくも思います。また実際、卒業生のみなさんは日本の様々な分野で活躍されておられるようです。

皆様とそのご家族も、駐在というのは日本を離れて日本を考える絶好の機会ととらえて、メルボルンの生活を楽しく過ごされることを願っています。最後になりますが、皆様のご健康とご健勝をお祈りし巻頭言を閉めさせていただきます。

清水 真澄(トヨタテクニカルセンター)

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