理事紹介:佐藤 匡理事(伊藤園オーストラリア)

理事紹介:佐藤 匡理事(伊藤園オーストラリア)

みなさま、こんにちは。伊藤園オーストラリアの佐藤と申します。7月より商工会議所の理事に加えて頂きました。この場を借りて会員企業の皆様に御挨拶申し上げます。

弊社は1994年にヴィクトリア州の北東部州境に位置するワンガラッタ市に日本茶の製造を目的とした事業を発足しました。事業活動をするには登記無くしては達成できないため、資金を投じ何もないところからゼロスタートでした。登記後まず、茶を新規作物として受け入れる生産家を募り、協議に5年費やし独自のビジネススキームを開発。その間、政府の許可を受け日本品種の苗を輸入し異国の地で成樹させ、2000年より茶畑の造成を開始。2004年より生葉の収穫・荒茶製造の開始と・・・全てが未曾有でした。現在7件の生産家と共におおよそ60㌶の茶畑を監修しております。

このように弊社事業の核はこの「茶産地育成事業」でしたが、2010年より「おーいお茶」や「豪州産日本茶」などの商品を外販する事業を加え、「製販2事業体制」となってからは8期目を迎えます。日本の伝統文化である茶業をオーストラリアに啓蒙する「文化プロバイダー」を担い、当地に新しいパラダイムを創造しリターンを及ぼすことを事業の旨としていますが、いずれ皆様より「ニッポンの企業ここにあり!」と評されることが目標の一つです。

私がオーストラリアに着任し2年2ヶ月が過ぎました。着任当初9ヶ月間は、近所にコアラが生息し自宅の庭に毒蛇や、いま日本で話題の火蟻が出没するワンガラッタの田舎暮らしを経て、2016年4月より夜な夜なポッサムが自宅テラスに遊びにくるメルボルンへ移り住みました。こちらに着任する前は米国ニューヨークに長く駐在したため、その環境シフトに加え過去2年にオーストラリアでも水準が異なる2つの地域に居住したことから、この国の素晴らしさを短時間で吸収しました。これまでも長期出張などで30か国ほどの国へ行ったことがありますが、メルボルンは抜群に暮らしやすいです。

商工会議所の理事メンバーに加わることは20年超の弊社史でも初めてですし、「いったい私のようなものがちゃんとお役に立てるのだろうか?」と不安にかられながらも、歴代の諸先輩が築いてくださった伝統を守るべく責務を果たし、会員企業の皆様のお手伝いと日豪友好関係の更なる発展に貢献したいと考えております。未熟者でございますため、忌憚のないご意見をお寄せください。よろしくお願いします。

 

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